“靴を科学する”プロジェクト/デザインアワード審査会

“靴を科学する”プロジェクト

10月4日に浅草で「足入れの良い健康革靴プロジェクト」に関する研究結果の中間報告会が開催された。経済産業省の支援を受け、日本皮革産業連合会(皮産連)、産業技術総合研究所(産総研)が革靴業界と連携して、足入れ・履き心地の良い靴づくりの基本となる靴型設計のガイドライン作成を行っていこうという試みである。報告内容は、従来の業界内だけの研究調査開発とは異なる総合的科学的な視点、方法による靴製造~販売へのアプローチが随所に見られ、今後の進展に期待を抱かせた。靴づくりにとって必要不可欠であり最大最難のテーマだけに、出来ることなら、さらに本格的総合的長期的にプロジェクトを進めて大いなる成果を挙げて欲しいものだ。

そんなプロジェクトの一環として、10月15日から12月9日まで、東京・銀座8丁目の並木通りに今年8月オープンした皮産連のショールームショップ「タイム&エフォート」2階で、開発された婦人パンプス試作品の足入れと足型計測を体験できるイベントが開かれている。靴関係者や興味のある人は是非、お試しを。http://timeandeffort.jlia.or.jp

デザインアワード審査会

日本皮革産業連合会(JLIA)が主催するジャパンレザーアワード2012の最終審査会が10月12~14日、六本木のテレビ朝日・多目的スペースumuで行われた。1次審査を通過した107点の靴、バッグ、革小物、レザーウエアなどの中から、11月3日の”いいレザーの日”に大賞、部門賞などが選ばれ、表彰される。エコレザー部門では、浅草ものづくり工房の第1期、第2期入居者の2人のOさんが有力候補(多分)、どちらが選ばれるか(選ばれないか)、今からハラハラドキドキ。
それにしても、このコンテスト、皮革関連ではトップのコンテストとして長年続いているにもかかわらず、開催・応募・会場・発表形式がどんな理由があるかわからないけれど毎年のようにクルクル変わり、いまいち浸透しないし、権威や影響力も中途半端。お役所からのお金と企画会社のアイデアまかせではなく、業界サイドの明確な方向性と意欲をもっとアピールしないと、せっかくのイベントも、人と商品も育たない(残念)。