この仕事に入ったきっかけ
祖父が木工に携わっており、小さい頃からものづくりが身近にある環境で育ちました。木工家具や籐編み、陶器など、さまざまな素材に触れ、身の回りのものを自分で作ることを楽しんできました。
25歳のときにイタリアを訪れ、トスカーナ州の城壁に囲まれた街・ルッカに滞在しました。ブランド名はこの町に由来しています。現地で出会った革製品が、建築物や石畳のように時間とともに艶を増し、魅力が深まっていくことに惹かれ、革職人を志しました。
翌年に工作機械メーカーを退職し、東京の手作り鞄工房にて基礎から学び、現在の活動に至っています。
起業した理由
友人がパートナーへ贈る財布を、一緒に相談しながら制作した経験があります。受け取った方だけでなく、贈った友人までもが心から嬉しそうにしている姿を見て、自分自身も強い喜びを感じました。ものづくりには、人と人の間に喜びの循環を生み出す力があるのだと実感した原体験です。
機械化が進み、大量生産のものがあふれる現代において、作り手の背景が伝わるものづくりの価値を大切にしたいと考えました。贈る人・受け取る人・作り手の三者がそれぞれに喜びを感じられる関係性を生み出すことを目指し、起業を決意しました。
なぜ今、浅草にいるのですか?
浅草には江戸時代から革や金具などの問屋が集まり、現在もものづくりの文化が根付いています。仕入れの多くを台東区内で行っていることもあり、素材や道具を実際に手に取れる環境は、天然の革を扱う自分にとって大きな魅力です。
また、デジタル化が進む現代においても、街全体からものづくりへの熱意や助け合いの空気を感じられ、下町ならではの温かさにも惹かれました。さまざまなジャンルのクリエイターが集まっていることも良い刺激になっています。
この恵まれた環境の中で事業を育てていきたいという思いと、地域の職人文化や技術を少しでも広げていきたいという気持ちから、浅草を拠点に選びました。


死ぬまでに作りたい!あなたの逸品を教えてください
イタリアの小さな街「ルッカ」のように、世代を超えても大切にされる革の道具をつくりたいと考えています。
時間とともに思い出を刻みながら、やがて次の世代へと受け継がれていく、そんな温もりのある逸品を目指しています。



