西洋靴事始め

皮革産業資料館の稲川實副館長が日本の靴産業の草創期の歴史、日本人と靴の出会いの姿をまとめた著作「西洋靴事始め」が、3月はじめに発行された(現代書館、税込み2100円)。
都立皮革技術センターの機関誌「かわとはきもの」に、1986年から2010年まで書き続けてきた靴の歴史論考を編集したものだが、稲川さんが長年にわたって収集してきた貴重な資料・図版・写真が満載であり、それらに基づく歴史検証はまったく他の追随を寄せ付けない。靴の歴史研究の第一人者による決定版・にっぽん靴物語・明治大正編である。珍しい絵や写真がいっぱいだし、文章も平明で読みやすい。是非、みんなで買って読んで、次の昭和編の発行を後押しして欲しいものだ。