私が靴を愛するワケ

「靴はただ単に歩くためだけのものではない。女性も男性も、靴にフェティシズムを感じるんだ」(クリスチャン・ルブタン)。「ハイヒールを履いた途端、女性は美しくセクシーに見える」(マノロ・ブラニック)。「靴はアートよ。芸術品を買うのと同じ」(ケリー・ローランド)。「靴は私というものを表現するのに欠かせないものよ」(ファーギー)。「靴が私の人生を変えてくれる。そう信じているわ」(ディタ・フォン・テイース)。—–ハイヒールを愛する靴デザイナーや歌手、ダンサー、そしてセレブが数多く登場して、それぞれの”靴=ハイヒールを愛する理由”を述べていく異色の、いや、ファッションシューズ製作・販売に携わる人にとっては天恵のようなドキュメンタリー映画が、5月11日から公開される。靴の歴史的考察、社会学的考察も交え、その魅力を探るとも謳っている。靴を愛するすべての女性に贈る映画、というキャッチフレーズも、期待を高めてくれる。そのわりに、新宿武蔵野館だけの単館上映?それもナイトショーかな、といった公開体制は不満と不安が残るが、いずれにしても靴に携わる人は必見の映画であることは確か。GodSaveTheShoes(原題)なんて、業界PR映画でもそこまでストレートになれないのでは。