「日本の革」№5

日本皮革産業連合会がプロデュースして年1回製作される「日本の革」(エイ出版社)の第5号が発行された。今回のテーマは、ジャパンメイドの基準。リーガル、吉田カバン、デコルテ、世界長ユニオン、野村製作所、藤豊工業所、井上鞄製作所、ワタイチ、塩野など皮革各分野の企業とそのものづくりに携わる人の紹介をメインに、皮革および革製品業界の伝統的あるいは専門的知識の紹介に多くのページを費やしている。一見、地味。だけど、日本の革と皮革文化を広めるためには大胆なアピールと細部の真実が重要といったことからも、こつこつと号を重ねてもらいたいムックだ。それにしても、革漉き機、ミシン、目打ちといった機械や道具の紹介、菊寄せ、ネン、コバなどの技術解説をビジュアルな写真付きであらためて見直すと、皮革と革製品づくりはやっぱり人をひきつける魅力に溢れていると実感してしまう。